スラング 形容詞

lit 盛り上がっている、最高だ /lɪt/

盛り上がっている・最高だ・火がついた

lit を「最高」と覚えると、This book is lit. のような文を作ってしまいます。これは英語として落ち着きが悪い。lit が褒めているのは質ではなく熱量で、静かに出来のいいものには付かないからです。そしてもう一つ、日本語の記事がまず書かないことがあります — この語は少し古い。

使う形

litはどんな形で使いますか?

主語+be+lit

いちばん普通の形です。The party was lit./It's lit./This song is lit. のように、be動詞の後ろに置きます。

a lit+名詞

a lit party のように名詞の前にも置けますが、be動詞の後ろに置くほうが圧倒的に多く、前に置くと文字どおりの「火のついた」と紛れます。

主語+be lit

「火がついている・明かりがついている」。The candle was lit. はスラングではなく、light の過去分詞です。主語が物か場所なら、まずこちらを疑います。

主語+get lit

「酔っ払う」。盛り上がりの意味より古い用法で、いまも生きています。be lit と get lit で意味が変わるので、動詞のほうを見てください。

意味

褒めているのは質ではなく、その場の温度

litは、熱量が生じるものにしか付きません。パーティー、ライブ、試合、曲、大勢で騒ぐ場面 — どれも「盛り上がる」という現象が起きる対象です。一方で本、論文、静かな景色には付きません。よくできていても、そこに熱量が発生しないからです。「最高」と訳してしまうと、この線が見えなくなります。「アガる」「ぶち上がる」のほうが、対応としてはずっと近い。

だから、静かな褒め言葉としては機能しません。料理が丁寧で美味しかったことを伝えたいなら It was amazing. であって、It was lit. ではありません。後者だと、その食事が騒がしく楽しかったように聞こえます。評価の高さではなく、その場がどれだけ沸いたかを述べる語だからです。

もとは light の過去分詞で、「火がついた」です。The candle was lit. はいまでも普通にこの意味で使われます。火 → 熱 → 熱気、という道筋でスラングになったので、語の中心にある「熱」は最初から最後まで消えていません。意味が2つあるというより、同じ1つの比喩が2段階で伸びていると考えるほうが実態に合います。

ここからが、日本語の解説にまず書かれていないところです。litが最も使われたのは2016年から2018年ごろで、いまは少し古い語です。完全に死語ではありませんが、大人が真顔で使うと「若者言葉を頑張って使っている人」に見えます。そのまま置き換えられるのは fire(That song is fire.)で、いまはこちらのほうが自然です。hits different もよく聞きますが、これは「刺さり方が違う」という別の言い方で、litの代わりにはなりません。

結論として、litは読むための語です。歌詞・SNS・映画の台詞には大量に出てくるので、見て意味が取れる状態にしておく価値は高い。ただし自分から使う場面では、相手が同年代で、その場が実際に盛り上がっているときに限ります。仕事の会話や、初対面の相手には入れません。

例文

例文4本を、単語ごとに

スラング · 場の盛り上がり

かなりくだけた

.

単語にカーソルを合わせるか、タップしてください。

The

/ðə/

その(特定できるもの)

定冠詞・話し手と聞き手の両方が「どれか」分かっているときに付く

Rikaiに聞く

party

/ˈpɑːti/

パーティー

可算名詞・どのパーティーか分かっているので the が付く

Rikaiに聞く

was

/wəz/

〜だった

be動詞の過去形・主語が単数なので were ではなく was

Rikaiに聞く

lit

/lɪt/

めちゃくちゃ盛り上がった

スラングの形容詞・be動詞の後ろに置く。熱量のあるものにしか付かない

Rikaiに聞く

あのパーティー、めちゃくちゃ盛り上がった。

スラング · ものに付く

かなりくだけた

.

単語にカーソルを合わせるか、タップしてください。

This

/ðɪs/

この

指示語・話し手の近くにあるものを指す。冠詞の位置に入るので a とは併用しない

Rikaiに聞く

song

/sɒŋ/

曲

可算名詞・曲は聴き手を沸かせるものなので lit が付けられる対象になる

Rikaiに聞く

is

/ɪz/

〜です

be動詞・三人称単数の現在形

Rikaiに聞く

lit

/lɪt/

めちゃくちゃいい、アガる

スラングの形容詞・静かに質が高いものではなく、熱量のあるものに使う

Rikaiに聞く

この曲、めちゃくちゃアガる。

文字どおり · 火がついた

中立

.

単語にカーソルを合わせるか、タップしてください。

The

/ðə/

その(特定できるもの)

定冠詞・話し手と聞き手の両方が「どれか」分かっているときに付く

Rikaiに聞く

candle

/ˈkændl/

ろうそく

可算名詞・物が主語なので、続く lit はスラングではなく文字どおりの意味になる

Rikaiに聞く

was

/wəz/

〜だった

be動詞の過去形・受け身に近い状態を表し、後ろの過去分詞と組む

Rikaiに聞く

lit

/lɪt/

火がついていた

light の過去分詞・こちらが本来の意味で、スラングはここから派生した

Rikaiに聞く

ろうそくには火がついていた。

これから盛り上がる

かなりくだけた

.

単語にカーソルを合わせるか、タップしてください。

It's

/ɪts/

それは〜だ

it is の短縮形・ここの it は場の状況を漠然と指している

Rikaiに聞く

gonna

/ˈɡɒnə/

これから〜になる

going to のくだけた綴り・話し言葉専用で、書き言葉では going to に戻す

Rikaiに聞く

be

/biː/

〜になる

be動詞の原形・going to の後ろなので原形になる

Rikaiに聞く

lit

/lɪt/

盛り上がる

スラングの形容詞・これから起きる盛り上がりにも使える

Rikaiに聞く

tonight

/təˈnaɪt/

今夜

副詞・時を表すので前置詞はいらない。in tonight とはしない

Rikaiに聞く

今夜はぜったい盛り上がるぞ。

検算

litを使う前に、この3つ

1. その対象は「沸く」ものか

パーティー・ライブ・試合・曲なら付きます。本・論文・静かな景色には付きません。質ではなく熱量を言う語だからです。

2. 主語が物なら、まず文字どおりを疑う

The candle was lit. はスラングではなく「火がついていた」。ろうそく・暖炉・部屋が主語なら、light の過去分詞のほうです。

3. 相手と場面を確かめる

同年代のくだけた会話でだけ使えます。仕事の場、初対面、書き言葉では使いません。しかも2017年前後の語なので、いま言うと少し古く響きます。

注意点

つまずきやすいところ

「最高」と訳すと使いどころを外す

lit は評価の高さではなく、その場の熱量を言う語です。静かに出来のいいものを褒めたいなら amazing、great、excellent。It was lit. と言うと「騒がしく楽しかった」に寄ります。「アガる」「ぶち上がる」を英語にしたもの、と考えるのが近道です。

いまは fire のほうが自然

lit は2016〜2018年ごろがピークで、現在はやや古い語です。同じことを言うなら That song is fire. のほうが今風。lit を使っても通じますが、「少し前の若者言葉」という印象は付きます。

get lit は酔うこと

be lit が「盛り上がっている」、get lit は「酔っ払う」です。こちらは1900年代前半からある古い用法で、いまも生きています。動詞が be か get かで意味が変わるので、そこを見てください。

書き言葉には入れない

エッセイ、レポート、仕事のメールでは使いません。スラング全般に言えることですが、lit は特に話し言葉の勢いに依存する語なので、文字にすると浮きます。SNSの投稿までが境目です。

よくある質問

よくある質問

litはもう死語ですか?

死語ではありませんが、新しくもありません。2016年から2018年ごろに最も使われた語で、いまは少し古く響きます。若い世代の会話やSNSではまだ見かけますし、意味が通じないということはありません。ただし大人が真顔で使うと、若者言葉を借りてきた感じが出ます。

「この本は最高だった」を lit で言えますか?

言えません。本は読んでいるあいだに場が沸くものではないので、lit が付く対象から外れます。That book was amazing. や I couldn't put it down. のほうが伝わります。lit は熱量のある場面を言う語だと考えてください。

リットとカタカナで書いても通じますか?

日本語のなかでは通じません。チルやバイブスと違って、lit は日本語に入っていないので、カタカナ表記が定着していないからです。日本語で言うなら「アガる」「ぶち上がる」「沸いた」が近い訳になります。

The candle was lit. はスラングですか?

違います。こちらは light(火をつける)の過去分詞で、「ろうそくに火がついていた」という文字どおりの意味です。スラングのほうが後からこの語を借りたので、形が同じになっています。主語がろうそく・暖炉・部屋なら、まずこちらだと考えてください。

lit と fire と goated はどう違いますか?

lit と fire はほぼ同じで、その場や作品の熱量を言います。fire のほうが新しく、いまはよく使われます。goated は greatest of all time から来た語で、熱量ではなく史上最高という評価を言うので、静かに質が高いものにも付けられる点が違います。

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